週刊柏﨑 第402回_期待に応える能力

いやはや、夏本番になったら一体どうなってしまうのだろうという程、暑い日々が続いていましたが、今週の週初めから関西は台風直撃であります。先週の京都では祇園祭がフィナーレ、宵山が行われました。
例年ですと祇園祭の間は雨降りの日が多く、祇園祭が終わると近畿地方は梅雨明けとなるのです。ところが、今年はあっという間に梅雨が終わってしまい、冒頭に書いた通り、真夏真っ盛り状態の祇園祭となったのです。この祇園祭は、京都の三大祭りのひとつですが、開催されている期間といい、その規模や観光客の数といい、京都最大のお祭りであります。とにかく、あの人の多さに私は閉口してしまいます。
なんでも、宵山の日には四条から御池の一画に45万人の人出というのですから、考えただけでもゾッとします。それも気温38度の炎天下の中です。地元の新聞には、かなりの人が熱中症で病院に搬送されたという記事が掲載されていました。
皆様お元気でお過ごしでしょうか。
女子サッカーのワールドカップ制覇の話題で持ち切りであります。先週の日曜日は23時からQVCさんで、クロワールアイネオのオンエアーがありまして、私は東京に出張しておりました。公海(くみ)さんとの番組は18日の0時に終わり、それから軽く飲みにいったわけです。
海浜幕張の居酒屋は所々、女子サッカーの決勝戦を放送している店がありましたが、時間的にか、場所的にか、余り盛り上がっているようには見えませんでした。恐らく、去年のプロ野球日本シリーズのほうが何十倍も凄かったです。ただし私は、この決勝戦をとても楽しみにしていて、なでしこジャパンが勝つのではないかと予想していました。
テレビや新聞では、なでしこジャパンの勝利を奇跡であるかのような扱いでありますが、決してそうではありません。そりゃ世界ランク40位ぐらいの男子サッカーがワールドカップで優勝すれば、それは奇跡じみた出来事でありますが、なでしこジャパンの世界ランクは4位であるのです。実力的に優勝しても全くおかしくありません。体格が欧米や南米の選手に見劣りすると言われていますが、サッカーはラグビーやアメフトと違ってあまり体の大きさが決め手となるものではありません。現に去年のワールドカップで初優勝したスペインの主力選手はみな170センチくらいしかありません。今や日本選手で最高年俸となったインテルの長友は160cmくらいにしか見えません。なにしろ世界最高のサッカープレイヤーである、アルゼンチンのメッシでさえ167cmであります。
ですから、90分間走り回る運動量とテクニックと組織力があれば、十分、日本は世界と戦うことができるのです。ホテルに帰ってテレビを点けると、すぐキックオフとなったのですが、ハッと気がついた時、澤選手がコーナーキックをナイスタイミングで右足でゴールした瞬間でありました。(節電が叫ばれているおり、テレビを点けっぱなしで寝てしまいました。すみません。)その瞬間、「勝った!」と思いましたが、それは起死回生の同点弾であったのです。その後、PK戦となり、結構あっさりと日本が勝ちました。試合はテレビの再放送で観たのですが、はっきり言って、アメリカのほうが何枚か上でありました。ただし、なでしこジャパンの勝利は事実でありますし、彼女たちの頑張りと努力には頭が下がります。このところの報道で知ったのですが、MVPを獲った澤選手でさえ、プロ契約しながら、大卒の初任給と変わらないくらいの給料ですし、他の選手も皆バイトで生計を立てているくらい、待遇が恵まれていないというのです。協会からの優勝ボーナスがいくらか上積みして支給されるとのことですが、せっかく世界の頂点に立ったのですから、協会やマスコミがしっかりサポートして、女子サッカーを人気のあるスポーツに育てていかなくてはなりません。しかしながら、あれだけ騒がれた北京オリンピックの女子ソフトボールも、今では全く取り上げられなくなってしまいました。アメリカのように女子サッカーの競技人口を増やしていくことを考え、幼い頃からプレイできる環境を作っていかなければなりません。鉄は熱いうちに打て。世界一になった、今がまさにその時です。まあ、いずれにしても震災後、良い話がなかった日本にとって久々の快挙でありました。
さて、今やレームダックというか、与野党を問わず誰からも相手にされなくなっている管首相でありますが、
実のところ、私は今の管さんに結構期待しています。前々から、このコラムで今までの政治家は、国民のためと言いながら、誰も国民のことなど顧みずに官僚や財界、そしてアメリカの方ばかり見て行動してきたと書いて参りました。実際、管さんも総理大臣になった当初はそうであったと思います。しかしながら今や、管さんは官僚、財界、アメリカ、野党、マスコミといったところはもちろん、身内の民主党ばかりではなく、シンパである閣僚からも辞めろコールが大きく叫ばれているのです。本来であれば、運命共同体であるパートナーから見放されているわけです。私が管さんに期待するのはそういう今の状況にあります。もはや、管さん自身、既得権者にすり寄っても未来がないことを自覚していると思うのです。彼に復活があるとしたら、国民のためになることをして、国民の支持を取り付けるしかないとおもいます。
浜岡原発を止めたり、原発から代替エネルギーへの転換を言い出したり、しているのは、そういう気持ちの表れでないかと考えています。
アメリカの大統領ほどの権限はありませんが、それでも総理大臣は日本で一番権限を持った役職です。管さんが国民のためになる政策を訴えれば、マスコミがどんな誘導をしようとも、国民は必ず支持するでしょう。
日本の総理大臣は皆、総理になると国民の期待を裏切っています。そして、顔つきが悪くなり、魅力がなくなるのです。管さんもまったく同じタイプであるのですが、今までの総理と違って、こんな状況下であっても辞めない、それはすごいことであると思います。
管さんには、既得権者のためではない、国民のための政治を期待したいと思います。アッと思うような、大胆な行動をとってください。
買いかぶりかもしれませんが、私が管さんなら多分そうします。

クロワールカフェ:http://www.al-japan.com/movie/index.html
楽珍堂:http://www.rakuten.ne.jp/gold/al-japan/movie/index.html

柏崎

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