週刊柏﨑 第442回 敵は内にあり
やっぱり思っていた通り、いきなり暑くなってきました。
京都市最北部の我が家の近所に咲いていた桜も流石に散り、緑薫る葉桜がとても目に眩しいです。
毎年言っていますが、私はこの薫風の季節が一番好きであります。
これから全国的にさつきの季節となるわけでありますが、京都では蹴上の浄水所が一番の名所であります。
京都にお越しの際は、是非ともご覧下さいませ。私的には桜よりもお薦めであります。
先日の祇園の事故の記憶が醒めやらない今週、京都亀岡でまたまた悲惨な事故が起きてしまいました。
小学校に登校する児童の列に無免許の若者が居眠り運転で突っ込み、一人の児童と引率の妊婦さんの命を奪いました。
実はこの事故現場、私も以前亀岡の取引先に向かう時によく使っていた道なのでよく知っています。
京都市内から亀岡、丹後に通ずる9号線が混んでいる際の裏道であり、地元の人は皆この道を利用しています。
私も利用していた際にいつも感じていたのが、ところどころの道の狭さや、ガードレールが無いという危険性でありました。
確か、登校時のこの時間帯は車両が通行出来なかったと記憶しているのですが。
とにかく京都で悲惨な事故が再発したということで、皆さんもお出かけの際は周りに少し注意を払った方がよさそうであります。
被害に遭われた方々には、本当にご冥福をお祈り申し上げます。合掌
皆さま、お変わりなくお過ごしでしょうか。
毎回書いていますが、運命というのはどうしようもないことなのでしょうか。
先日、北朝鮮で人工衛星というミサイルが打ち上げられ、すぐに墜落したというお粗末な結果は皆さんもご存じであると思います。
このミサイル打ち上げにかかった費用で、北朝鮮の全人民が一年間食べられるという話を聞きました。
日本も同じようなことをしようとしており、IMFに4兆8千億円のお金を出すことを決めました。
IMFというのは国際通貨基金のことであり、国単位で経済がおかしくなり、お金が回らなくなった時にお金を融通してくれるという、最後の頼みのような組織であります。
少し前の韓国や先日のギリシャなどの金融危機の際もIMFによって救済されたわけです。
現在ユーロ圏では、資金面でスペイン、イタリヤなどがギリシャに次いで危険な国といわれていいます。
しかも国の財政規模はギリシャなどとはケタ違いで、もしスペインやイタリヤが破たんともなったら、ユーロ圏などひとたまりもないでしょう。
IMFとしては、お金はいくらあっても良いわけで世界の大国にお金の拠出を要請したのです。
かといって、アメリカ、中国、日本といった国であっても基本的に不況であり、無い袖は振れないのです。
当然、アメリカ、中国はこのIMFの無心を断りました。
そんなお金があれば、まず自分の国の為に使う、これは当たり前の話です。
ところが、消費税や所得税を上げなくては、財政や年金システムが破たんすると総理大臣が絶叫している日本が、4兆8千億円という巨額の拠出をOKしてしまったのです。
実はIMFは今のままだと日本は破たん間違いないから、増税は不可欠と言っている張本人であります。
誰が見ても「そりゃ、違うでしょ。」と思いませんでしょうか。
今週末、あの小沢一郎氏の裁判の判決があり、ご存じの通り無罪でありました。
基本的には国策捜査であると思っていましたので、私は有罪になるのではないかと考えておりました。
まあ、それでも裁判長は小沢氏が既に秘書が推定で有罪判決を受けている政治資金収支報告書の虚位記載については、了承していたということは認定し、無罪であるけれど無実では無いと犯罪性については含みを持たせた言い回しをしました。
元々、西松建設の裏献金疑惑から始まった、いわゆる小沢疑惑でありますが、その後、献金元が水谷建設に変わり、最後は記載漏れという、なにがなんでも小沢氏を犯罪者にという思惑があったとしか考えようがない裁判であったと思います。
もし元秘書で現衆院議員の石川氏が検察の尋問を録音していなければ、結果的には、検事の創作調書が証拠として取り扱われ、小沢氏はほぼ有罪になっていた可能性が高いのです。
そうだとすると、この裁判の判決後、検察組織や検察審議会の在り方にもっと批判や検証があってもいいのではないか、と思います。
判決後、マスコミ、報道は小沢氏が説明責任を果たしていない、とか政治資金の不透明性とかの話題に終始しています。
というか、誘導しているように思えます。
小沢疑惑でどちらかと言うと小沢氏よりの発言をしていた、鳥越俊太郎氏や江川詔子氏をテレビのコメンテーターで見かけることは無くなりましたし、週刊朝日の山口一臣編集長はその職を更迭されました。
多分、小沢氏支持というよりも、私同様、小沢氏疑惑が普通では無い不自然さを感じていて、それをテレビでコメントしたのが原因と思われるのです。
現在の既得権益システムにどれだけ小沢氏が邪魔であるのかは、知るよしもありませんが、官、財、マスコミ界が結託して葬る必要があったのかもしれません。
大概の方は、そんな買いかぶりを、と言うでしょうが、そうでなければ今回の執拗なまでの捜査の説明が付きません。
そう考えると、今の時点では、日本を変える可能性は橋下氏より小沢氏のほうが高いと思うのです。
以前、木村拓也さんが検事を演じるドラマを観た際に、木村氏演じる検事が組織に逆らって石垣島に左遷されるのですが、
その時の「所詮僕は公務員ですから。」というセリフ、そうなのです。
官僚も警察も検察も裁判官も皆公務員なのです。
公務員改革が公務員にとって困るものであれば、バレないように調書や書類を書きかえるなど普通の事なのかもしれません。
小沢氏には、感覚的に日本を良くしてくれるよう期待したいですが、無罪放免=小沢氏は終わった、と思えなくもないことも事実であります。
小沢氏の裁判結果が出た後、内容を観ようとテレビをお昼のワイドショーにチャンネルを合わせたのですが、いきなり最初の話題は、あまり聞かない女優が「妊娠して結婚か。」というもの。
思想的に日本の民意度は低いと言われていますが、基本的に日本という国は平和でありますな。