645回_お見舞い申し上げます。

熊本の山岳部を震源とする大地震から1週間が過ぎました。今回の地震は規模の割には揺れが大きい、所謂直下型地震であります。そして余震が半端でなく多いのが特徴です。600回を超える地震が短期間で襲ってくるのですから、そりゃどんな建物でも最後は耐え切れなくなってしまいます。熊本の友人によると、これだけ頻繁に余震が起きると何かいつも地面が揺れているような感覚になってしまい、今はまるで通常時でも船酔い状態であるそうです。かなりの方が避難所に入らず、車の中で生活していて、それが原因でエコノミークラス症候群の症状を訴えています。中には重篤な状態の方もいるようで心配です。私も以前アサイーの視察にブラジルに行った時に、このエコノミークラス症候群になって両足がパンパンになったのですが、まさか車中泊でなるとは思いもよりませんでした。エコノミークラス症候群は狭い場所にずっと同じ格好でいることによって足に血栓が出来ることによって発症します。2〜3時間位おきに手足を動かして、そしてこまめに水分を補給する単純のようですが、これくらいしか対処方法はありません。

5年前の東日本大震災後に発表された、大地震でも生き残る街「全国ベスト5」で熊本は3位だったのですから、もう日本に住んでいる限りどんな場所に住んでいようと地震のリスクはあると考えなくてはなりません。実は熊本は私が起業した時に大変お世話になった場所でありまして、17〜18年前は月の大半を熊本で過ごしていた程であります。ですから尚の事熊本には愛着がありますし、このような事態になったことにとてもショックを受けています。私が知る限り、熊本で地震というのは記憶が無く、熊本で災害というと台風と昔大波が沿岸部で起こった位で、確かに全国的にみても地質的には安全性が高いという印象があります。

実は京都という場所は、天変地異が少ない場所であって、私が京都に移り住んで20年近くこれと言った天災は起きていません。まあ、天皇が長きに渡り住んでいた都でありまして、当然地質的な安全性も考慮したのではないかと思います。娘によりますと「京都は結界が張ってある」ということで、訳が分かりませんが、安全ということです。あの阪神淡路大震災の時も、京都は殆ど影響が無かったようです。(阪神淡路大震災の翌年に京都に移住いたしました。)

先日、私が毎週通っているスポーツクラブと目と鼻の先で平安京時代の皇嘉門という遺跡が発見されまして、そこから大量の瓦片が2列に並んだ状態で出土したのです。これは9世紀に築かれた築地塀の瓦であるそうです。そして、887年に起きた南海トラフを震源にした仁和地震で倒壊した痕跡ということで、結界が張ってあろうと何処でも地震の危険性はあるということです。日本には絶対安全と言う場所はありませんな。

ということで時節柄、恒例の挨拶は割愛させていただきます。被害に遭われた方々にはお見舞い申し上げますと共に不運にも尊い命を落とした犠牲者には心からご冥福をお祈り申し上げます。

前述のように基本的に九州という地区は今迄地震というイメージが余りありません。しかしながら、九州には桜島や阿蘇山のように今でも活発に活動している火山はあるし別府や雲仙のようなもうもうとした水蒸気を上げる温泉もある訳でありまして、むしろこれまで地震が起こらなかった方が不思議だったのかもしれません。地震に対する警戒感が薄れてくれば備えがおろそかになるのは当然であります。建物の耐震補強なども費用もかさみますしどうしても後回しになったことは、仕方がないことだと思います。熊本での今回のような大地震がくる確率は今後20〜30年の期間で7%だったそうであります。因みに東京は50%、横浜はなんと70%であります。確率がゼロで無い限り、起こることは起こるのです。確率というのはあくまで可能性の多い少ないでありまして、二分の一のサイコロの丁半に外れて、数百万分の一という宝くじに当たることだって無いとは言えないのです。ですから、原発の真下の活断層が震源の大地震が起きる確率がゼロでない以上、原発を稼働させるなら地震があることを前提に対策を講ずるべきであると思います。あの熊本の状況を垣間見て、それでも原発を企業の論理で動かそうとするなら、本当に命知らずの話であると思わざるを得ません。この地震を経験して、それでも尚原発が絶対に安全だから稼働するべきとは私は到底思えません。日本には、原発に頼らなくとも電力を供給することが出来ることは実証されています。もしコスト面でのことでしたら安全ということを担保する保険料として私は電気料金が高くなっても文句は言いません。福島の教訓というのは、私は原発の補強をすることより脱原発を目指すことだと考えています。

今回はたまたま九州熊本で大地震が起こったのでありまして、これから東京は勿論大阪だって京都だって今回よりももっと大きな地震がくるかもしれないのです。人間、特に日本人は、リスクが自分の身に降りかからない限りそれを意識しないといいます。まあ、首筋がヒヤリときてヤバイと実感するということですね。こういう災害がきても大丈夫なよう最低限の備えをしておきましょう。多分熱し易く冷め易い方が多いと思いますから、その時だけではなく備えと気持ちを継続することが大切です。少なくとも狼狽えたりしないようにしましょう。これは私にも言えることです。

本日熊本の友人とメール交換したのですが、物資に関してはもう殆ど不自由なく手に入るようです。ライフラインは完全では無い物の、都市部では電気も使えるようです。交通網も着々と復旧が進んでいて、市内を走る市電は元に近い状態まで復旧したそうです。今は特定車両だけですが高速も通れるみたいです。結構復興ペースは早いようです。被災地が完全に元に戻ることは難しいかもしれません。心に残った恐怖感は中々晴れることがないと思います。しかし時間はどんなことがあっても進んでいきます。私には、大きな力はありません。それでもこんな私でも出来ることをしていきたいと思っています。(今の処会社から一通話いくらという募金電話をちょこちょこ掛けています)今週、熊本の被災地の方からエーエルにクロワール茶の注文がありました。「地震でめちゃくちゃになったけど、それでもクロワール茶は私に絶対に必要なものだから。」とその方はおっしゃったそうです。私は涙が出ました。被災地の皆さん、本当に頑張って下さい。(後日そのお客様とお話しさせて頂き、直接お見舞いを申し上げました。やはり周りの被災者の方々が健康を損ねているからこのクロワール茶を摂って健康になりたいとおっしゃっていました。エーエルとして応援したくクロワール茶をお見舞いとして送らせて頂きました。皆さんの健康に役立てば本当に嬉しく思います。)

4月30日に新商品「緑のDHA,EPA」そして5月5日にバージョンアップしたプレミアムクロワールアイのTSVのオンエアーを予定しています。5年前の東日本大震災の時のそうでしたが、被災地が大変な時に、一生懸命になって商品を販売することに申し訳ない気持ちがあることは、事実です。5年前はオンエアーの少し前に大きな余震がきて本当に戸惑いました。それでも私が会社を運営している責任と商品を待って下さっているお客様の為にも精一杯出来ることをしたいと思っています。

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