第883回 日本独自の居酒屋文化

もう日本中がうだるような暑さで、各地で猛暑日を記録しています。日によっては、日本で一番気温が低いのが沖縄なんてことも、今は昔の常識が通用しませんね。東京オリンピックの招致の際、「日本はこの時期温暖でスポーツに最適」と胸を張っていたのですから、話が違うというか、最早招致詐欺に近いですな。
矢張りというか、予想通りというか、日本中でコロナの感染が爆発状態であります。まあ、多くの日本人がコロナを恐れずに外出しているし、オリンピックで世界中から外国人が日本に集まっているのですから、これでコロナの感染が抑えられるのはかなりの無理筋であると考えます。専門家によると、このまま今の感染状況が推移すれば8月中頃に東京の感染者は一日当たり1万人を越すそうで、今の感染地獄がどのようになるか不安が募ります。毎日のテレビでは、コロナとオリンピックの放送をしていますが、同じ国で同時で起きている出来事とは思えませんな。来週にオリンピックは閉幕しまして、その後パラリンピックが開催されるわけですが、心配はまだしばらく続きそうです。(もちろん選手の皆さまのことは、応援しております!)

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

7月下旬からこの「週刊柏崎」を更新出来ずに申し訳有りません。実は、65歳にもなりますと今迄の無理が蓄積して身体に変調をきたす訳です。結果的には「胆石」という、避けようが無いことであったのですが、このコロナ渦に、このような症状が出ますと、とんでもないことになるという漫画のようなお話(実話)であります。7月の下旬にみぞおちの右側が痛くなりなりまして、頭もぼうっとしてきたのです。結構の痛みだったので、会社の近所の総合病院を受診しに行きました。入り口で、コロナ渦ではお馴染みの画面に顔を近づけて体温を感知すると、いきなり画面のフレームが赤くなりまして異常音を出しました。その時の私の体温は驚きの39,5度でありました。病院の受付の人がすっ飛んできて、病院には入れませんと言う訳です。私は、胃痛は有りますが、咳や鼻水、息苦しさは全くないので、コロナでは無いと思うのですが、病院関係者は兎に角、発熱外来に行ってくれという一辺倒です。その時点では、何せ39度以上の体温ですから、コロナかもという恐れが有りましたので、会社の人に接触しないように帰宅しました。痛いし熱も有るし、家で鎮痛剤を服用しました。ネットで検索して家の近所の発熱外来を探して、予約して受診したのですが、その時は、薬が良く効いて、胃の痛みも熱も引いて、しんどさはほぼ無くなっていました。ただ、その時の束の間の回復が、その後の苦しみの原因となったのです。近所のクリニックでは、当たり前のようにPCR検査を行いまして結果は「陰性」でした。胃痛も治まり、熱も無いしかもPCR検査は陰性となりクリニックでは胃の薬を貰って帰宅しました。そこから数日がオリンピック休日ですが、鎮痛剤が切れると再び胃には激痛が走るし、高熱も出るというキツイ生活を余儀なくされました。結局、大きい病院でしっかりした検査を受けられたのが翌週の月曜でありまして、高熱が有るという事で、何回もPCR検査を受けなくては、病院内に立ち入ることさえも出来ないのです。
専門の内科医の触診とCT検査で、直ぐに胆石であることが判明するのですが、このコロナ渦に高熱が有ると言うだけで、診察どころか病院内に入ることもままならないのは本当に怖い事です。胆石でさえあんなに苦しかった(胆石は本当に痛い)のですから、もっと危険な病気になったらと思うとゾッとしますな。私は、診察を受けたその日のうちに緊急手術を行い無事3個の胆石を摘出しましたとさ。

アフターコロナで日本から居酒屋という形態が無くなってしまうのではないかと危惧しています。まあ、居酒屋はサラリーマンやおじさんの社交場でありまして、世界中を探しても居酒屋のような店は日本しかないと思います。まあ、居酒屋というのは居心地が良い、酒が安価で飲めるお店ということと思いますが、日本には確固たる居酒屋文化が有る訳です。
今週、東京では連日コロナ感染者が何千人も出ていますし、関西でも多くの感染者が見つかっています。再び全国各地で緊急事態宣言が発出されています。その根源がまるで飲み屋で酒を飲むのが悪いことように扱われています。飲食店で酒の提供はダメというのは、私のような「のん兵衛」からすれば外食するなと言われているようなものです。たまに京都の繁華街を車で通るのですが、本当に多くのお店が閉じていて、その多くが居酒屋やレストランですな。学生時代、中野に住んでいて毎日のように安い居酒屋に通っていました。北口の飲み屋街にあった「両関」と早稲田通りの先にあった「かいえんそう」という飲み屋は正に青春の止まり木のようなお店で、特に「両関」の女将さんにはしんどい時にバイトをさせて貰ったり、小遣いを貰ったりして本当にお世話になりました。CS放送で、吉田類さんなどの全国の居酒屋巡りの番組を観るのですが、居酒屋には店によって文化があり、その存在はお客さんの人生の一部でもあります。コロナによって日本は大きく変わると思います。居酒屋の形態もやはり変化していくのでしょうが、個人的には居酒屋文化が今後も有り続けて欲しいと願っています。

現在、コロナに罹っても軽症なら勿論、中等症でも簡単には入院出来ないようです。先日テレビでコロナの中等症というのは、生きてきてこれ以上苦しいものは無い位しんどいらしいのです。もしコロナになって一人で自宅療養していて、こんな状態になったら嫌だなと思います。先日このコラムで書いたように、この歳になりますと死ぬということを何となくですが考える訳です。まあ、寿命というのは運命ですから抗えるとは思いませんが、自宅で病状が悪化して死ぬのは未練が残りますね。今は日本の医療体制の崩壊の一歩手前であるといのに、コロナを恐れない方達が多いのですが、私は大いにビビッていますけどね。

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