週刊柏﨑 第414回_インド出張【最終回】
「国際会館周辺の木々が赤く色づいてきています。このところの気温は寒暖差が大きいので、今年の紅葉は綺麗になりそうな感じです。この連休中、所用で京都駅に行ったのですが、駅前のタクシー乗り場には、長蛇の列が出来ていました。京都は秋の観光シーズンに突入というわけですが、日本人観光客は例年並みながら、やはり外国人観光客は少なくなっている模様です。銭湯友達の外人さんによると、放射能問題というよりも、今は円高の方が、日本旅行のネックになっているということです。全く先の見えない世界の経済状況でありますが、確かに楽観出来るような環境ではありません。ギリシャを発端とした、ユーロ圏の国家の財政破たん危機は、ヨーロッパだけではなく、アメリカや日本など先進国を巻き込み、世界同時株安、通貨の不安定といった経済状況を深刻化させています。今の状況を改善させていく方法が無いというか、どうしたらよいか全く解らないというのが、混迷を極める一番の原因であります。昔は経済の実態というのを把握することが可能でありました。それがアメリカやヨーロッパが新金融時代といって様々な金融工学を用いてひとつのお金からその数百倍の信用創造をすることによって、アメリカやヨーロッパの当事者さえその仕組みがどうなっているのか、解らなくなっているというのが現状であります。そこには、昔の経験則は全く通用しません。ケインズもマルクスも、何も意味をもたないのです。
ですから、日銀やFRBがどうのこうのといっても、今後ますます混迷は深刻化するでしょう。そう考えると、これから世界恐慌になっていく可能性は高いと思います。かといって全てのものが大暴落するといったことはなく、長い期間をかけて、少しずつ、だらだらと下げ続けるという形態を採るのだと考えています。アメリカでは、若者によるデモがウォール街で起き、それを発端に各地にそのようなデモが飛び火しています。全世界で多くの人のうっ憤が増大しています。自分の身は自分で守らなくてはなりません。決して人のセイにすることなく、しっかりとした考えを持って、これからの時代を生きていくことが大切です。
皆さまお元気でお過ごしでしょうか。
捨てる神あれば、拾う神あり、欧米の凋落は避けられないものの、これから発展する可能性がある国ももちろん存在します。そのひとつが、私が先日訪問したインドであります。
さて、インド出張についてあれこれ書いてきましたが、最終回であります。インドという国のポテンシャルについては、今更いうことでもないかもしれませんが、本当に無限の可能性を持っています。現在、インドの人口は、約12億と言われていますが、一人っ子政策をとっている中国が今後もこれを変えることがなければ、あと10年もすればインドの人口が中国を抜くのは間違いないと思います。国民性を考慮すれば、中国よりもインドが世界にとって重要な位置を占めてくる可能性が高いのではないでしょうか。ただ、インドのカースト制度という前近代的なわけのわからない身分制度のためにやる気のある人間が埋没することが懸念材料でもあります。インドでは、このカースト制度のせいでアメリカンドリーム的な立身出世があまりないようです。ですから、カーストの低い優秀な人材はインドを離れてしまう傾向が強いようです。
もし、私が若く上昇志向が強かったら、中国よりもむしろインドでのビジネス展開を考えていたと思います。インド南部の地方都市をみただけでありますが、インド人の方が中国人よりも私には合うような感じがしました。ただ、私が弟のように付き合っている中国人、ノーマン・チャン君のように信頼のおけるインド人と知り合えばという条件つきですが…。
最終日にAVTの本社でマリーゴールドからルテインを抽出するインドでの最終工程を見学しました。この段階では、オレオレジンという形にします。それをアメリカのケミン社に送り、ケミンの工場で最終的にルテインを抽出します。あいにくの雨模様でありましたが、記念の植林をしたりして、とても友好的にインド出張を終了することができました。夜中の便でコーチからシンガポールに移動して、せっかくなのでシンガポールに一泊して市内観光をしました。タイやマレーシアには、香港の駐在員時代、仕事や旅行で何回も訪問しているのですが、実はシンガポールに来るのは初めてであります。香港同様、超高層ビルが乱立している箱庭のような小さい国であります。東南アジアの国でありますが、中国人社会であります。歴史が浅い分、非常に整備され、洗練された国であるとの印象を受けました。
次回では、このシンガポールの事情を書きたいと思います。たまの海外の一人旅もいいものです。
ですから、日銀やFRBがどうのこうのといっても、今後ますます混迷は深刻化するでしょう。そう考えると、これから世界恐慌になっていく可能性は高いと思います。かといって全てのものが大暴落するといったことはなく、長い期間をかけて、少しずつ、だらだらと下げ続けるという形態を採るのだと考えています。アメリカでは、若者によるデモがウォール街で起き、それを発端に各地にそのようなデモが飛び火しています。全世界で多くの人のうっ憤が増大しています。自分の身は自分で守らなくてはなりません。決して人のセイにすることなく、しっかりとした考えを持って、これからの時代を生きていくことが大切です。
皆さまお元気でお過ごしでしょうか。
捨てる神あれば、拾う神あり、欧米の凋落は避けられないものの、これから発展する可能性がある国ももちろん存在します。そのひとつが、私が先日訪問したインドであります。
さて、インド出張についてあれこれ書いてきましたが、最終回であります。インドという国のポテンシャルについては、今更いうことでもないかもしれませんが、本当に無限の可能性を持っています。現在、インドの人口は、約12億と言われていますが、一人っ子政策をとっている中国が今後もこれを変えることがなければ、あと10年もすればインドの人口が中国を抜くのは間違いないと思います。国民性を考慮すれば、中国よりもインドが世界にとって重要な位置を占めてくる可能性が高いのではないでしょうか。ただ、インドのカースト制度という前近代的なわけのわからない身分制度のためにやる気のある人間が埋没することが懸念材料でもあります。インドでは、このカースト制度のせいでアメリカンドリーム的な立身出世があまりないようです。ですから、カーストの低い優秀な人材はインドを離れてしまう傾向が強いようです。
もし、私が若く上昇志向が強かったら、中国よりもむしろインドでのビジネス展開を考えていたと思います。インド南部の地方都市をみただけでありますが、インド人の方が中国人よりも私には合うような感じがしました。ただ、私が弟のように付き合っている中国人、ノーマン・チャン君のように信頼のおけるインド人と知り合えばという条件つきですが…。
最終日にAVTの本社でマリーゴールドからルテインを抽出するインドでの最終工程を見学しました。この段階では、オレオレジンという形にします。それをアメリカのケミン社に送り、ケミンの工場で最終的にルテインを抽出します。あいにくの雨模様でありましたが、記念の植林をしたりして、とても友好的にインド出張を終了することができました。夜中の便でコーチからシンガポールに移動して、せっかくなのでシンガポールに一泊して市内観光をしました。タイやマレーシアには、香港の駐在員時代、仕事や旅行で何回も訪問しているのですが、実はシンガポールに来るのは初めてであります。香港同様、超高層ビルが乱立している箱庭のような小さい国であります。東南アジアの国でありますが、中国人社会であります。歴史が浅い分、非常に整備され、洗練された国であるとの印象を受けました。
次回では、このシンガポールの事情を書きたいと思います。たまの海外の一人旅もいいものです。
クロワールカフェ:http://www.al-japan.com/movie/index.html
楽珍堂:http://www.rakuten.ne.jp/gold/al-japan/movie/index.html