週刊柏﨑 第366回_国際社会

やはりというか冬に向けてまっしぐらというほど冷え込みがきつくなってきました。朝晩の犬の散歩で表に出るのがおっくうになってきました。少し前の短パン・Tシャツ・サンダルといういてたちは今や上下ジャージにスニーカープラスジャンバーという完全防寒スタイルになりました。
今週末あたりから始まるAPECで各国の首脳が京都国際会議所にくるのだそうで、昼夜を関わらずうちの近所は警察官だらけで(うちは国際会議所から5分のところです)いつも散歩に立ち寄る公園も閉鎖されてしまい、入口にはパトカーが常駐しています。京都は一年を通じて一番観光客が多い紅葉シーズンであり、この不況にかかわらす、街中は観光客が多くみられるようになっています。
知り合いの旅行業者に聞いた話によると、観光客は例年並みではありますが財布のひもはかたくて、おみやげ屋やタクシーなどこのシーズンの特需に期待する業者は結構きついということらしいです。
円高円高と呼ばれて久しいのですが、予想通り以前つけた円の最高値を今日明日更新することが間違いないような状況になってきました。まあどこのご家庭でも暖房器具に使う一番の燃料の灯油も、この円高の割にはちっとも安くなっていません。この不況下はいっそいろいろな給付金の予算を計上して、周りから「財源はどうするんだ?」と追及されたら、「お金を刷りますけど何か?」と菅総理が答えれば、あっという間に円高はおさまるのですが、まあ実際に極端な話、本当にこれに近いことをやっちゃっているのがアメリカなんですから、ドル安はおさまることがないでしょう。

皆様、お元気でお過ごしでしょうか。急に寒くなってきましたので、くれぐれもお風邪など召さないよう「クロワールプラス」を飲んで予防してください。
週末、例の尖閣諸島沖の中国漁船と日本の巡視艇の衝突事件のビデオ映像がインターネットのユーチューブ上に流出し、日本中が騒然となっています。この映像は一部の国会議員に、しかもたった10分程度の編集したビデオしか観せなかった、いわば国会機密に近いものが簡単に流出してしまったのです。
インターネットというツールは、いまや情報を操作したり統制することをできなくしてしまっているのです。いっさいマスコミの取材などに応じなかった小沢一郎氏がインターネットのニコニコ動画というサイトに出演し、90分という長時間様々な質問に答えたということなど、まさにこの流れを象徴しています。昔、故佐藤栄作総理が記者会見の際、TVの関係者だけを残して新聞週刊誌の記者を退席させ、「ペーパー類はあることないこと書くから信用できん。その点TVは嘘をつけない」という発言して問題になったことがありますが、今やインターネットが一番の真実を伝えるツールになっているのかもしれません。

さて、日本という国は皆さんご存知の通り、車は左側を走るというのが決まりになっています。いわゆる、左側通行であります。そうなると、車のハンドルというのは、右ハンドルが都合が良いらしく?国産車というのは、輸出する車は除いてすべて右にハンドルがついています。まあ、私が以前に行ったことがある国で、左側通行の国は香港・タイ・マカオ・マレーシアなどです。逆に右側通行当然、車のハンドルが左ハンドルである国は、アメリカ・中国・台湾・韓国などであります。
要は交通安全上、車の左側通行には右ハンドルが、右側通行には左ハンドルが良いということです。では、左側・右側通行に関わらず、右ハンドルも左ハンドルも通行している国は、多分私は日本だけであると思います。(中国では香港から陸路、車で入国する場合のみ、右ハンドルの車が通行しています。ただし、その車輛は中国・香港のナンバーをつけていて、使用料も高額であります。)日本以外の国では逆ハンドルの車が走行することは、法律違反になります。
私が以前、4年間に渡り住んでいた香港では見事なまでにすべて車は右ハンドルであります。昔、友人が左ハンドルの外車に乗っていて借りたことがあるのですが、慣れないと少々恐いし、特に右折の時は対向車線の車に相当気を使う必要があります。それなら、日本だって右ハンドルの車だけと規制すれば良いのに、なぜ左右のハンドルの車の通行を許可しているのか?これはアメリカからの要求であったからです。アメリカは車は右側通行の左ハンドルの国であります。昔、アメリカの車というのは、アメリカにとって重要な輸出商品でありました。
ですから、日本というマーケットでアメリカの車を販売するために日本は左ハンドルの車もOKということにした訳です。私がアメリカに留学していた時、アイビーリーグ(日本の六大学みたいなものです)の大学院の教授でさえ、日本はアメリカで左ハンドルに仕様を変えて販売していることを伝えると、驚いて「WHY」と言っていました。要するに、元々日本というのは、アメリカに都合よく統治された国であり、そのために日本という国は日本に対してゴネたり、脅かしさえすればそれに対して反発することなく、甘受してしまうような国民性になってしまったのだと思います。それに元々、日本という国は島国であって、優しく控えめで強い自己主張をしないことが美徳とされてきました。そしてその結果、謝罪や妥協ということを簡単にしてしまうのです。しかしながら、それは国際社会においてのビジネスや外交において著しく不利になってしまっているのです。
今の中国との領土問題やアメリカとの為替や沖縄基地問題などは、まさにその日本のそういう姿勢につけ込まれていると考えなくてはなりません。しかしながら、いうなれば超お人好しの国民性であるがゆえに、地震や台風などの大災害があった後でも、略奪が起こることもないし、繁華街を夜歩いていても治安もよく、国民の教育程度も高いということを忘れてはなりません。
外国の人は日本に来て、落とした財布が戻ってくることや、新幹線やJRがダイヤ通りに動くことに非常に驚いたり、感心するそうであります。そんな日本人気質からどんな経済状態になっても、日本のサービスは絶対に世界一であると断言できます。今、日本の外交が問われています。しかしながら、元々日本人はこういう時に強硬にできないし、それが日本人であります。
しかしながら、これからの日本は優柔不断さを断ち切っていかなくてはなりません。他国のエゴによって、日本を沈没させる訳にはいかないのです。優しく控えめであるということと、バカにされてなんでも言うことを聞くというのは絶対に違います。

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