週刊柏﨑 第571回_景気悪化とお酒の値上げ


すっかり秋めいた陽気であります。京都市の北部に位置する国際会議場周辺の木々も綺麗に色づき始めていて、今年の紅葉はとても楽しめそうであります。この時期京都は秋のお祭りシーズンに入っていて、今週は、京都3大祭りの一つの時代祭と鞍馬の火祭が執り行われます。週初めから雨模様なので、天候が心配であります。鞍馬の火祭は、焚かれたかがり火の中を氏子が、火のついた大きい松明を鞍馬神社山門まで練り歩くものであります。周りが暗い中、火がゆらゆら燃えるさまは、神秘的であり個人的にはお薦めです。但し火の粉がばんばん落ちてきますので服装は気を付けて下さいね。

プロ野球のセリーグの日本シリーズ出場チームを選ぶ、クライマックスシリーズでありますが、な、なんと阪神タイガースがセリーグの覇者読売ジャイアンツを4連勝で下しました。熱狂的な阪神ファンが多い関西でありますが、なんか余りに簡単に宿敵ジャイアンツを破ってしまったため、実は思った程盛り上がっていないのですね。知り合いの阪神ファンも「なんか余りに上手く行き過ぎて信じられん。」とか半ば呆然としているのです。まあ、関東に比べて景気が良くないと言われている関西に起きた久々の明るい話題でありますので、ここは、ソフトバンクを撃破して阪神に関西圏の景気回復の起爆剤となって欲しいですな。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。
先週、経過をお知らせすると言っていた「オバタプロトコルダイエット法」でありますが、娘が全くやろうとしないのです。まあ、確かにまめにこういうことを実践するような娘だったらあんな事になっていない訳であります。来週こそはなんとかやらせて報告出来るようにしますね。

12月に消費税の再増税が来年に施行されるか決まる訳でありますが、それには今年の7月〜9月の景気状況が良くなければならないのです。ところが一向に日本の景気は回復しませんね。日銀や政府はひたすら楽観論を大本営発表し、一部マスコミや御用学者がテレビや新聞で追随するのですが、我々国民は騙せません。なんたってしんどい生活を強いられているのですから。氷入りの水風呂に入れられていて外から暖かいから大丈夫と言われたって、そりゃ冷たいですな。国も今の状況はかなりヤバイと認識してきているからか、景気悪化の原因の悪者捜しです。基本、今どうして景気が悪いのか、それは消費税を上げたからであります。来年消費税をもう一度上げるのに、関係者は口が裂けても今は、消費税を上げたから、今は景気が悪いとは言えないです。だから、天気が悪いとか、台風が来たとか、そんな感じです。あと、今週ある新聞が書いた「iPhone」売れたから景気が悪いという記事、もう笑っちゃいます。iPhoneが売れると、パソコンやデジカメ、ゲーム機などが売れなくなるというのですが、確かiPhoneの部品は殆どが日本製だと言うし、なんでもありです。それに個人消費が下がりっぱなしという原因は、消費税増税の他は、円安で原料アップとか実質賃金のダウンなど、まあ、現政権のせいですね。それでも、多分消費税は再増税されます。親から多額の遺産を引き継いだ世襲議員ばかりの与党議員さんには、我々零細企業や一般国民の生活なんて分かんないのでしょう。だから、以前にこのコラムで書いてきたでしょう、「円高、デフレは国が言うほど悪い事ではないですよ」と、インフレになっても給料が上がらないのが最悪です。消費税の増税には、国民の73パーセントが反対なのだそうです。政治家というのは、国民の代表であります。なんで国民の意に沿わないことをするんでしょうね。

さて、日本の場合、タバコと酒の価格の殆どが税金であります。まあ、タバコに関しては、健康的に体に良くないのは明白であり、しかも喫煙により発生する副流煙が周りの人に悪影響を及ぼすのですから、高い税金を課すということはしょうがないことであると思います。実際、外国では日本のタバコの倍くらい値段で売っている国も沢山あります。私もかつては喫煙者であったのですが、タバコの税金に関しては当然とは思わなかったですが、しょうがないと認識していました。しかしながら、酒の税金に関しては、大きな問題があると考えています。
酒には、様々な種類がありますが、それ一つ一つに文化があり、こだわりがあります。また専売制度であるタバコと異なり、民間企業が作り手として切磋琢磨し、消費者のニーズにあった商品造りをし、産業として成り立っているのです。昔ほどではないですが、外国などにいくと、日本の酒類の高さに驚く訳であります。今年の初めに行ったブラジルでも、食べ物など物価の高さに驚いたのですが、ブラジル産のビールやリキュールは凄く安いのですね。これはアメリカだろうが香港だろうが同様であります。例えばビール、麦芽とホップ、酵母で造ったものが普通のビールであり、それはプレミアムでもなんでもありません。外国で普通のビールには、米やコーンスターチが入ってはいません。
日本の大手ビール会社は、有数の古米の消費会社ですよ。そんな国策に協力しているビール会社に財務省は容赦なく課税します。長く続いたデフレの中、ビール会社は、税金を抑えたビールを開発します。所謂第2のビール風飲料、勿論アルコール含有でありますが、それはビールとは全く別物であります。これらは、麦芽の量を下げることにより税金の課税を低くしようとしたもの。これが発泡酒と呼ばれ、低価格志向の消費者に受け入れられ市場が拡大します。基本的にビール会社にとって発泡酒も普通のビールもたいしてコストは変わらない訳でありますから、酒税が安ければ、儲けはしっかり確保できますね。しかしながら、財務省は、この大きい市場になった発泡酒の課税を上げます。簡単ですね、我々の懐なんて関係なしであります。普通のビールとの価格差が小さくなった発泡酒の売り上げは大きく下がりました。
そこで開発されたのが第3のビール、なんと麦芽を使わず、麦由来のスピリッツや焼酎など別のアルコール飲料を混ぜて造ったビールであります。第2のビール発泡酒は、それでもビールと同じような製法で造ったものですが、第3のビールは、ビールとの味がする、麦焼酎ハイボールであります。私は麦芽とホップ、酵母で造った本当のビールしか飲まないのですが、以前全く期待せず飲んだ第3のビールが思ったより美味しくてたまげたことがあります。日本酒の3倍醸造酒といい正しい日本の酒の文化に対する冒涜行為であるのですが、日本のビール会社の技術力には、ただ驚くのですね。しかも、またまたこの第3のビールにも増税をする方向らしく、日本の酒文化を破壊しているのは国家であります。世界の先進国であり、経済大国と海外から思われている日本の国民が、ビールさえ飲めないなんて可笑しい話なんですが、消費税といい酒税といい、国民の財布をドラえもんポッケと考えている国家であるのですからしょうがない事なのかも知れませんね。
年末にかけて、QVCさんのオンエアーが立て込みます。老体に鞭打って頑張りますので、画面で見かけたら宜しくお願いします。
 

柏崎

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