【第927回】医学的に部分痩せは出来ません

今日、日中に外出するとセミの鳴き声が聞こえています。気温が急上昇して暑さは既に真夏のようですな。かと言って今は梅雨真っ最中でありまして、九州では例の線状降水帯が発生して大雨の被害が出ています。ここ近年の日本のこの時期は、大体こんな感じですし、まあ台風が来てないだけ、ましかというところでしょうか。

日本各地で熱中症で倒れる方が続出しています。屋内で熱中症になる方の殆どは、水分不足は勿論なんですが、エアコンを使用してないということで、幾ら電気料金が値上がりしているといっても命を脅かすことですから、しっかりエアコンで温度管理をして欲しいですね。

京都では祇園祭りが始まりました。この時期街中に出ますと、あの独特な鐘と笛太鼓の音が至る所から流れてきます。

私的には暑さと雨、そして想像を絶する人ごみという印象しかない京都三大祭りの一つが祇園祭です。今年は前祭りのフィナーレの宵山が3連休ということで、多分凄まじい人出となると思います。何年間前から祇園祭は前祭りと後祭りの2部制になりましたからやたらと長いお祭りになりました。まあ、私は基本的に祇園祭中街中には近寄りません。

皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

やっぱりというか、コロナ感染がとんでもないになっているようです。ウチの娘は薬剤師なのですが、娘によると今調剤薬局がコロナのクラスターになっているそうです。ご存じの通り、コロナは2類から5類なりましたので、普通の病院で治療出来るようになった訳です。まあ、治療といっても、医者にいって自費でPCR検査して、薬を処方してもらいます。当たり前ですが、コロナの陽性者は自ら処方箋をもって調剤薬局にきます。

今、コロナが第9派に入ったと言われていますが、感染力抜群のコロナウイルスの沢山の感染者が普通に薬を貰いに来るのですから、クラスターにならない訳がないですな。話によるとかなりの数の調剤薬局がコロナの為に休業しているということです。

さて、お腹に腹巻上のベルトを着けて、電気を流したり振動を与えりしてウエストを細くする器具をテレビ通販などでよく目にします。これらの商品のうたい文句は「腹筋運動を毎日するのは辛いからこのベルトして楽にウエストをスリムにしましょう」といいうものです。所謂、部分痩せダイエットというもので、多分通販の痩身器具部門としては一番の売り上げを記録していると思います。果たして、これらの器具は効果が有るかと言うと、残念ながら現代スポーツ医学では「痩せたい部位を筋トレしても部分痩せはしない」というのが現実です。1960年~70年位までは局所トレーニングで特定部位の脂肪量が減少するという「スポーツリダクション」という理論があって、肯定的な研究が行われてきました。ところが1980年以降になるとMRIで部位の画像解析が出来るようになり、「話が違うぞ」となってきたのです。そして、2000年以降になると更に研究が進み、腹部、腕、脚など局所的な筋トレでは「部分痩せはしない」という科学的根拠が報告されるようになりました。

実際、多くの研究機関が腹筋、腕、脚の各部位の筋トレを数か月間するグループと全くしないグループに分けて、期間終了後に筋肉量を測定したところ、腹部、腕、脚の体脂肪率と体脂肪量に有意義な差は無かったそうです。

要は、しんどい思いをして腹筋運動しても腹回りは細くならないし、それは腕も脚も同様であるのです。まあ、きつい運動でも無理なんですから、増してや腹や腕に巻くだけで簡単に楽に部分痩せが出来ることは期待しない方が無難ということです。

しかしながら、その中で面白いデーターが有りまして、脚の筋トレをした結果、脚の脂肪量は減らなかったのですが腹部と腕の脂肪量が減少したのです。まあ、確かに脚の筋肉は身体の中で最大の筋肉でありますから、あり得ることかも知れません。

ハッキリ言って、もし皆さんがウエストや脚を細くしたいなら、無駄な健康器具をお腹に巻き付けることでは無く、「食事管理」をすることです。運動をすることは、私たちの健康を考えたらとても大切なことですが、こと体重や体脂肪を落とそうと思ったら物凄く難しいことなんです。要するに、食事管理は運動よりも脂肪の減少効率が高いです。

筋トレはあくまでも、ダイエットの効果を期待しながら、筋肉を大きくするのを目指すものです。それでもあの腹筋が割れて、シックスパックなった姿、あんな腹筋を筋トレしないでどうやって手に入れるのという疑問は有るでしょうね。実は、私たちの腹筋は元々ああやって割れているのですが、殆どの方は贅肉でそれが分からないようになっているのです。だから。食事管理でお腹の周りの贅肉をそぎ落とせば、シックスパックの腹筋が現れるのです。

変身前と後のテレビコマーシャルで有名なダイエットジムですが、殆どの変身後姿の腹筋が割れていることに気付く筈です。

このジムは主に食事管理で糖質とカロリーを制限してあの姿を実現させているのです。もしその食事管理がきつく継続するのが難しいのなら、多分あっという間にリバウンドすると思いますね。

皆さんの生活の中で、今まで中々出来なかったことは簡単に出来ないと思って下さい。

私が皆さんに提唱するダイエット、先ずは食事の質について変えることから始めましょう。以下次号に続きます。

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