週刊柏﨑 第579 選挙も終わり、今年もあとわずか

12月も半分が過ぎ、あと十日ほどで今年は終わります。まあ、QVCさんのオンエアーがほぼ毎月入りますと、体感的には一か月はあっという間であります。皆さんのおかげでQVCさんに出演できることは本当に光栄でありますので、来年もこのペースで頑張りたいです。

相変わらず寒い日が続いていますが、私は元気であります。と言っても結構体はガタガタなんですけどもね。今年の、QVCさんでの仕事納めは27日土曜日朝の10時からウルトラクロワールアイを予定しています。年の瀬、何かとお忙しいと思いますが、お時間が有りましたら是非ともご覧ください。

日本各地で大雪が降っていますが、雪の被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。京都市内では、北部でたまにちらほら粉雪が舞う位で、まだまとまった雪は降っておりません。(今日積もりました)

 

私も、今迄何回も選挙というものを経験していますが、今回の衆院選程、選挙中、選挙後盛り上がらなかったというか、国民の関心がこれだけ低かった選挙を知りません。選挙中は報道されるのは毎日ノーベル賞ばかり、与党の大勝で終わった選挙後の朝のワイドショーは冒頭から羽生結弦君のグランプリ優勝の話ばかりであります。まあ、今回の選挙については色々言いたいことがあるのですが、それでも民意は民意、これで与党の出している案件は全て容認されたと言ってもいいのですから、今後何をされても文句は言えない訳であります。集団的自衛権、原発再稼働、TPPへの参加、未曾有の金融緩和の継続、そして消費税の再増税は全て実行されるでしょう。

かろうじて文句が言えるのは、全ての選挙区で野党候補が与党候補を退けた沖縄県。沖縄県民は米軍基地の辺野古移転反対する権利を持っていますね。全ての元凶は管、野田民主党政権、あの55年体制を打ち破った民主党政権の政権奪取後のふがいなさが国民に政治に対する失望感を持ってしまったことであります。要は誰がやっても国は変わらないという政治不信ですね。あの時が、本当に日本に2大政党時代を根付かせ、緊張感を持った政治をするチャンスだったのです。

結果的には自公の基礎票は一貫して一定であり、大きく増えも減りもしていません。それでも、これだけの議席を得るという事は、以前政権交代に期待していた人たちが殆ど選挙を棄権して投票率が激減しているからであります。これは、どの国に言えることですが、国を運営するシステムが既得権というか利権を握って国を支配してしまっているんですね。国を運営するシステム、資本主義国家であれば、政治、財界、官僚といってもいいと思いますが、この3者がパワーを持ち続ける限り、多分日本も含めて資本主義国家は変わらないと考えています。そう考えると、まあ、民主党政権も財界、官僚の力に屈したということなのかもしれません。

但し、このシステムも近年は確実に勤続疲労を起こしていることは歴然であります。何故なら、世界的に経済が大きく発展することが無くなったことにより、どの国も国民に負担を強いることが難しくなっているからです。様々な国で、国民による反逆行為やそこまで行かなくても大きなデモが起きているのはその表れともいえるでしょう。

日本というのは、何だかんだ言っても懐に余裕があるという事、そして、怒りの前に諦めてしまう優しい国民性であるが為に今のような中途半端な閉塞状況に陥っているんです。海外では、「国民の半数以上が消費税増税や原発再稼働、集団的自衛権に反対しているのに何故与党が勝つの?」と不思議に思っているということであります。多分現在の日本を運営するシステムは沖縄を恐れていると思います。今は米軍基地移設賛成派VS反対派という形でありますが、これは完全に運営するシステム派VS国民といっても過言ではありません。私は、来年の沖縄の基地問題には大きく注目しています。キーマンは翁長新知事であります。

 

さて、先日もこのコラムで書いたのですけど、原油価格の下げ、未だ止まりません。最高値が1バーレル=147ドルであったのですが、今はもう1バーレル=57ドル位ですね。まあ、三分の一ですか、夏ごろ110ドル位でしたから半年で半分、暴落であります。日本は石油を買う側なので、安くなるのは大歓迎、ガソリンもレギュラーは140円近いです。この分だと原発が止まって日本の貿易収支の赤字転落の原因となった原油や天然ガスの輸入代金がかなり安くなりそうです。

世界的に景気が減速して原油の消費量が少なくなっているところに、新たな原油の供給元になっていたロシアやシュールオイルによって原油の輸入国から輸出国として台頭してきた米国をつぶす勢いで生産量を増やしている中東が仕掛けたチキンレースという感じですな。日本とか石油を輸入している国はいきなり石油が高くなったりすると経済が大混乱して結果、不況になったりします。それをオイルショックというのですが、今度の原油の暴落は逆オイルショックであります。石油が湧いてくる産油国は国の経済はそりゃ石油任せ、その価格があっという間に3分の一になったというのですから破綻状態であります。それで、産油国は今どうなっているかというと通貨が総崩れであるのです。ロシアルーブルは半分、メキシコペソやナイジェリアナイラ、などは、数十%の下落、しまいにはオーストラリアとかブラジルなどの石油以外の資源国の通貨も下落しています。

今迄、世界の景気拡大に乗っかって石油を始めとする資源国は我が世の春を謳歌していたのですけれど、どんなものにもピークというものがあって天井を打てばあとは下がるだけであり、その天井が高ければ高いほど下げ幅は深い、正に「山高ければ、谷深し」であります。それに聞いた話でありますが、米国のシュールオイル、そのコストは1バーレル=60ドルと言われています。今の1バーレル=50ドル状態が続けば、採算割れ、しかも米国のシュールオイルの会社はその掘削資金をサブプライムのようなローンで集めています。その規模リーマンショックのサブプライムローンの数倍ということで、サブプライムローンと同じようにこのローンがパンクすれば考えただけで恐ろしくなりますな。しかも中国とかスペインなどの南欧はいつ逝っても全然おかしく無い訳で、はっきり来年はかなりヤバイと私は断言できます。

皆さんご存知の通り、「歴史というのは繰り返される」ものであり、そういう時は色々なことが重なって起きるものです。経済恐慌というのは、今は世界が協力して起きないというか起こさないものであると考えていたのですが、こうも世界各国が自分のことしか考えず、勝手なことをしていればいつ何時起きても不思議ではありません。まあ、確かに歴史的には大恐慌というのは、定期的に起きていまして、感覚的にはそろそろ来てもおかしくないと思ってしまいます。言えることは株とか、円をロング(買い)ポジションにしている人は整理していた方が無難かもしれませんね。大体、あの杉村何某とか素人さんが株でこんなに儲けましたなんて本を出したりしている時が私の経験上、天井に近い頃合いなんです。

資源各国が自国の通貨の下落を防ぐために汲々としているこの時節、通貨が下げるようなことを国を挙げてやっているどこかの国は、危機管理能力無し、と言われても可笑しくありませんね。但し、世界的に不安定になる時は、不思議なことに円が買われてきたというのが今までの歴史であります。そんなことを気に留めて今後の円の動きを観たらいいんじゃないかと思いますよ。

 

先週末のベストセラーイベントでありますが、厳しい環境下の中、皆さんのおかげで10回目の受賞をすることが出来ました。厚く御礼申し上げます。

 

柏崎

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