シルベスター・スタローン    週刊柏﨑 第185回

桜の花も散り、あらかた花弁も落ちて、新緑の季節となってきました。
「薫風」。私は今の季節が一年中で一番好きです。
前にも書いたことがありますが、私の東京の実家の前が、桜並木になっていて、毎年この時期は、あの黄緑色の葉っぱを見ると何か元気づけられるというか、頑張るぞという気持ちになったものです。
3~4月は、毎日のようにQVCに出ていましたので、何か疲れが溜まっていたのですが、新緑の中を歩くと力が湧いてくるような気がします。
 
皆様、お元気でお過ごしでしょうか?
 
「ロッキー」という映画、誰でも1回くらいはテレビで見たことがあるのではないでしょうか?
それもそのはずで、1作目が封切られたのが、30年前で、それから5作に渡ってシリーズ化されたボクシング映画の名作です。
主演のシルベスター・スタローンは、この映画によってハリウッドスターとなり、以後「ランボー」などで、日本でもおなじみの俳優となりました。
なんでこんなことを書いたかというと、この4月20日にこのロッキーシリーズの最終版ともいえる「ロッキー・ザ・ファイナル」という映画が日本で封切られ、その映画にスタローン氏が、昔と変わらない体で出演しているからなのです。その体は、30年前(当時30歳)の体よりも今の還暦ロッキーの肉体の方が、はるかにムチムチなのです。
この還暦ロッキーは、「薬物」の存在抜きで語ることも出来ないし、維持することも出来ません。この薬は、筋肉増強剤のヒト成長ホルモン(HGH)とステロイドの一種のアナボリックです。
事実、スタローン氏は、映画PRの為に訪れたオーストラリアに入国の際、オーストラリアでは、輸入禁止薬物にヒト成長ホルモンが指定されているため、手荷物に薬ビン48本を持っていたことから起訴されてしまいました。
これらの薬を服用すると短期間で、ギリシャ彫刻のような肉体が手に入るだけでなく、劇的な筋肉増強作用とスタミナを得ることができます。費用は、年間で数百万~一千万と高額ですが、とりこになるスポーツ選手、格闘家が多いと聞きます。
当然、大きな変化をもたらす、その副作用は大きく、心臓肥大から心筋梗塞になるリスクが極めて高いのです。
私は、アメリカのプロレスが大好きで、よく見ているのですが、登場するレスラーの80%は、間違いなくこの薬を服用しています。事実、昨年人気レスラーのエディ・ゲレロという選手は、突然の心臓病で亡くなりましたし、過去にもそういう突然死というものがありました。かといって、このステロイドをやめれば、その筋肉のサイズは元のサイズに戻りますので、一回手を染めると元には戻れないということもあります。
では、あのアトピー性皮膚炎や関節リウマチなどの時に服用するステロイドとこの様なステロイドは違うのでしょうか?
薬の強弱や種類はありますが、基本的には、画期的な効果を得るということでは一緒です。また、やめた時に元に戻ることや、副作用を持つということも同じです。
一方では、自分の美とか強さの為に摂る、他方では、病気の症状を緩和させる為に摂る、目的は違っていても薬というのは、効果が大きければ大きいほど、確実に体に悪い影響を及ぼしてしまいます。
どちらにしても依存だけはしないで下さい。

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