週刊柏﨑 第389回_本当に増税してもいいんですか？
４月も半分以上が過ぎ、新しい学生服を着た学生さんも街になじんできて、春本番の季節となってきました。
さすがに、遅咲きの桜もほとんど散ってしまって、桜の木には赤い花弁が残っています。すぐに私の一番好きな新緑の季節となります。
しかしながら、まだまだ朝晩非常に冷え込むので、犬の散歩に行くのに結構着こまなければしんどいのですけれど、今年の夏はどのようになるのでしょうか。長期予報では、今年はこのまま冷夏ということらしいのですが、去年はこんな肌寒い春が続いていたと思っていたら、皆さんご存知の通り、史上一番の猛暑となったのです。大震災の被災地では、未だ電気が通っていないし、関東では供給電力量の不足が心配されている訳で、冷房によって電力消費量がピークになる夏場のことを考えると、今年に関しては冷夏の方が有り難いかもしれません。
皆様お元気でお過ごしでしょうか。
先日、朝刊の世論調査を見ていて驚いてしまったのですが、今後の日本の原発について「現状を維持する」という意見が60％近く占めていて、福島原発事故の前の調査とほとんど同じだったのです。確かにあの事故以後、東京電力エリアでは計画停電が実施され、多くの人が不自由な生活を強いられています。ここまで国家として巨額の投資をして押し進めてきた原子力発電、ＣＯ２も出さないし、コストも安い、安全であれば、この世論調査の数字に異論はありません。安全であればです。
現状を見る限り、「安全であれば」という条件を満たしているのでしょうか。私は放射能を出すよりはＣＯ２を出した方がまだましだと思うし、原発の発電コストが安いと言ったって、今の日本が置かれている現状の修復コストを考えれば、他の発電コストよりはるかに高いと思います。マスコミには報道されてはいませんが、原発反対デモも各地で行われているようです。ですから、原発の現状維持が国民の総意的な世論調査結果を大新聞が一面で報道するのは、「なんだかなぁ」という感じがします。
そして、この震災による被害を復興させるための財源にあてるという消費税の導入の是非について、やはり約60％以上の方が賛成しているということにも私は驚いてしまったのです。
復興については、それは膨大な費用が発生することは間違いないし、その財源を考えなければならないということは、必要であると思います。だからといって、震災復興を大義名分に我々国民に対し、増税を当たり前のように口にすることに対し、私は憤りを覚えるのです。しかも、すでに実行している子供手当は廃止する、高速道路の料金も元に戻す、約束していたはずのガソリン減税は取りやめ、東京電力救済のために電力料金を値上げする、しかも年金財源も使いますと、こんなことされて、それでも消費税増税ＯＫですか。
それに今回の原発事故によって知られた何兆円にものぼる原発埋蔵金には手をつけず、上げてもちっとも感謝されないＯＤＡや、米軍への思いやり予算は減らさない。しかも公務員改革や天下り問題も放置状態。
日本も含めて全ての国の国民が景気が良くなってほしいと思っているし、実際、各々の政治はそうなるように国を導いていると思います。
景気が良くなると消費が拡大し、お金がいい形で廻ります。その結果、皆が儲かり多くの税金や売買による多くの消費税を払うでしょう。
しかしながら、ここ何年かはアメリカのリーマンショックや慢性的なデフレによって世界的に不況であって、日本においては株価は下がるは、超円高になるはで、やはり不況の波に巻き込まれていたのです。その時、国としてやることは、国家予算を組んで国が不足している消費を肩代わりして、お金を使うことが必要なのです。そのためには、国債を刷ったり、お金を刷ったりするしかないのです。日本においては国債だけ刷っているので、この不況の穴埋めに使った分の財政赤字だけが巨額になってしまっています。ちなみに日本はお金を刷っていないために、米国やユーロに比べて円高になってしまっています。
話が少し横道にそれましたが、増税というのは、財政支出を少なくすること、財税赤字を少なくするためにすることであります。
今、震災によって日本は未来はともかくとして、現状で大不況状態であると思います。テレビで放映しているニュースは、旅行関連や飲食関連などの厳しい状態を流しています。トヨタやパナソニックなど日本を代表する企業も業績の見通しが立っていません。
要するに、冷え込んだ経済状況を国が支えることが絶対に必要な時なのです。たとえ、復興目的の増税だとしても、前に説明したとおり、絶対に消費は拡大しないし、逆に先細りしていくことでしょう。
先日、オバマ大統領が今後に４年以内で４兆ドルの財政支出を削減すると言いましたが、すぐさまＳ＆Ｐという米国の格付会社が米国国債の格付を下げると発表しました。
まあ、これだけ借金だらけの米国の国債が最高ランクなんて冗談としか思えませんが、逆に国がお金を使いませんよと宣言したとたん格下げの可能性を示唆したのですから、米国の借金漬けの体質はどうしようもないのでしょう。それに、日本を含めて世界中の外貨というのは、ドルのことです。そして、外貨はお金ではなく、米国国債で持っていますから格下げイコール資産の減少でもある訳です。
まあ、今の日本の状態で増税して経済運営をしようというのは、献血しながらトライアスロンに出るようなものであるのです。
さすがに、遅咲きの桜もほとんど散ってしまって、桜の木には赤い花弁が残っています。すぐに私の一番好きな新緑の季節となります。
しかしながら、まだまだ朝晩非常に冷え込むので、犬の散歩に行くのに結構着こまなければしんどいのですけれど、今年の夏はどのようになるのでしょうか。長期予報では、今年はこのまま冷夏ということらしいのですが、去年はこんな肌寒い春が続いていたと思っていたら、皆さんご存知の通り、史上一番の猛暑となったのです。大震災の被災地では、未だ電気が通っていないし、関東では供給電力量の不足が心配されている訳で、冷房によって電力消費量がピークになる夏場のことを考えると、今年に関しては冷夏の方が有り難いかもしれません。
皆様お元気でお過ごしでしょうか。
先日、朝刊の世論調査を見ていて驚いてしまったのですが、今後の日本の原発について「現状を維持する」という意見が60％近く占めていて、福島原発事故の前の調査とほとんど同じだったのです。確かにあの事故以後、東京電力エリアでは計画停電が実施され、多くの人が不自由な生活を強いられています。ここまで国家として巨額の投資をして押し進めてきた原子力発電、ＣＯ２も出さないし、コストも安い、安全であれば、この世論調査の数字に異論はありません。安全であればです。
現状を見る限り、「安全であれば」という条件を満たしているのでしょうか。私は放射能を出すよりはＣＯ２を出した方がまだましだと思うし、原発の発電コストが安いと言ったって、今の日本が置かれている現状の修復コストを考えれば、他の発電コストよりはるかに高いと思います。マスコミには報道されてはいませんが、原発反対デモも各地で行われているようです。ですから、原発の現状維持が国民の総意的な世論調査結果を大新聞が一面で報道するのは、「なんだかなぁ」という感じがします。
そして、この震災による被害を復興させるための財源にあてるという消費税の導入の是非について、やはり約60％以上の方が賛成しているということにも私は驚いてしまったのです。
復興については、それは膨大な費用が発生することは間違いないし、その財源を考えなければならないということは、必要であると思います。だからといって、震災復興を大義名分に我々国民に対し、増税を当たり前のように口にすることに対し、私は憤りを覚えるのです。しかも、すでに実行している子供手当は廃止する、高速道路の料金も元に戻す、約束していたはずのガソリン減税は取りやめ、東京電力救済のために電力料金を値上げする、しかも年金財源も使いますと、こんなことされて、それでも消費税増税ＯＫですか。
それに今回の原発事故によって知られた何兆円にものぼる原発埋蔵金には手をつけず、上げてもちっとも感謝されないＯＤＡや、米軍への思いやり予算は減らさない。しかも公務員改革や天下り問題も放置状態。
日本も含めて全ての国の国民が景気が良くなってほしいと思っているし、実際、各々の政治はそうなるように国を導いていると思います。
景気が良くなると消費が拡大し、お金がいい形で廻ります。その結果、皆が儲かり多くの税金や売買による多くの消費税を払うでしょう。
しかしながら、ここ何年かはアメリカのリーマンショックや慢性的なデフレによって世界的に不況であって、日本においては株価は下がるは、超円高になるはで、やはり不況の波に巻き込まれていたのです。その時、国としてやることは、国家予算を組んで国が不足している消費を肩代わりして、お金を使うことが必要なのです。そのためには、国債を刷ったり、お金を刷ったりするしかないのです。日本においては国債だけ刷っているので、この不況の穴埋めに使った分の財政赤字だけが巨額になってしまっています。ちなみに日本はお金を刷っていないために、米国やユーロに比べて円高になってしまっています。
話が少し横道にそれましたが、増税というのは、財政支出を少なくすること、財税赤字を少なくするためにすることであります。
今、震災によって日本は未来はともかくとして、現状で大不況状態であると思います。テレビで放映しているニュースは、旅行関連や飲食関連などの厳しい状態を流しています。トヨタやパナソニックなど日本を代表する企業も業績の見通しが立っていません。
要するに、冷え込んだ経済状況を国が支えることが絶対に必要な時なのです。たとえ、復興目的の増税だとしても、前に説明したとおり、絶対に消費は拡大しないし、逆に先細りしていくことでしょう。
先日、オバマ大統領が今後に４年以内で４兆ドルの財政支出を削減すると言いましたが、すぐさまＳ＆Ｐという米国の格付会社が米国国債の格付を下げると発表しました。
まあ、これだけ借金だらけの米国の国債が最高ランクなんて冗談としか思えませんが、逆に国がお金を使いませんよと宣言したとたん格下げの可能性を示唆したのですから、米国の借金漬けの体質はどうしようもないのでしょう。それに、日本を含めて世界中の外貨というのは、ドルのことです。そして、外貨はお金ではなく、米国国債で持っていますから格下げイコール資産の減少でもある訳です。
まあ、今の日本の状態で増税して経済運営をしようというのは、献血しながらトライアスロンに出るようなものであるのです。
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