週刊柏﨑 第598回_人間ドックは本当に必要なの??
ゴールデンウィークが終わりました。天気も良く、気温も程々であり過ごし易かったですね。京都はそれはもう凄い人出でありまして、繁華街は人で埋め尽くされておりました。特に目立ったのは外国人観光客でありまして、本当に外人は増えました。連休中半ばにQVCさんのオンエアーの為に東京に出張しまして、私的には何か中途半端な休日という感じでありました。
このところの東京出張は余り天気が良く無く、久々に今回、新幹線の車窓から富士山を見たのですが、雪で真っ白だった山頂はまだら模様に変わっていて、季節の移り変わりがはっきり認識出来ます。ご存知の方も多いと思いますが、箱根では、火山活動が活発になっていて、警報が出ています。
まあ、数年前から箱根の火山がチョットヤバイじゃないかというのは伝え聞いていたのですが、箱根大涌谷の山肌からあれだけ水蒸気が噴き出しているのを見てしまうと、去年の御嶽山の爆発もあり正直そばには寄りたくないですね。それでも箱根湯本とかの温泉地からは、かなり距離が離れていますので、今回の水蒸気の噴出で観光客が箱根全体を敬遠するのは行き過ぎです。「富士山がもし噴火したら、この新幹線はどうなるんだろうな」なんてことを考えながら、新幹線からまだら模様の富士山を眺めていました。
箱根大涌谷の水蒸気の噴出や地震活動が、大きな災害の前触れでないことを祈るだけであります。
皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。
紅茶や緑茶などを仕事の合間などに飲むとリラックス効果があるといのは、知られたことでありますが、先日、イギリスの研究チームが、一杯の紅茶を飲むと、脳の動きが活発化するとのレポートを出しました。紅茶を飲んで30分以内にその効果は出てきて、記憶力や判断能力、脳の神経活動が著しく活発化するのだそうです。
はっきりとこの成分が特定されてはいないのですが、紅茶に含まれる天然の酸化防止剤が原因と言われています。これってまさしくSODではないでしょうか。アフリカ紅茶を主成分にしているクロワール茶に含まれるSODは一般の紅茶をはるかに上回るものですから、紅茶より大きい効果が期待出来ます。
このレポートによりますと紅茶を一日3〜4杯飲むと糖尿病や心臓病を予防し老化防止、肥満対策にもよいというのですから、クロワール茶飲まない手はありませんな。
大阪市を大阪都にしようとしている大阪都構想でありますが、今週にも住民投票が行われ、賛否の結果が出そうです。まあ、橋下氏VS全政党という感が否めませんが、私としては既得権化した政治を変えていくことは良い事であると思っています。但し、今回の大阪都構想に対しきちっとしたメリットが分からないというのが正直な意見であります。今の状況は完全に橋下氏の信任投票です。私もそうですが、多分大阪の人だってこの大阪都構想とは一体どういうものなのかを理解していないのでは、少なくとも大阪では、ゴールデンタイムのあのくだらない番組を止めてテレビで詳しく説明すべきであると思います。
橋下氏の基本的な政策は、恵まれた公務員を苛めて、大衆の喝采を得るというもの、今はかつてほどのインパクトはありません。それに言っていることがコロコロ変わる、初めは大阪都にして今の二重行政を改めれば年間数千億の経費削減ということでしたが、昨日の新聞によると17年間で2600億円だそうで、それも初期費用が500億円かかるっていうし、毎年20億円のランニングコストが要るって、よく分かりません。
それでも住民投票はいいことです。勝手に消費税引き上げとか原発を動かすとか、憲法を変えるとかやってるどこかより全然ましです。大阪の人は、後悔しないようちゃんと選択してくださいね。
ガンや心臓病、脳疾患は、私達が誰でも直面する恐ろしい病気であります。これらの病気で多くの人が毎年命を落としている訳です。私達は、なるべくだったらこのような病気に罹りたくないのですが、日々好き勝手な生活を送っていて、気を付けなければならない生活習慣を改めることもせず、こういうことを言うのは甚だ虫のいい話です。また酒もタバコもやらず、ストレスフリーの生活を送っていてもガンなどにはかかるのですから、一体何に気を付けて生きていけば良いのか分かりません。
そこで近年、こういった恐ろしい病気になっても早期に発見し、なるべく早い段階で治療しようという動きが広まってきているのですね。人間ドック、誰しも聞いたことがあると思いますし、皆さんが勤めている会社によっては毎年一回の人間ドックを義務付けている処もあるようです。
実際、私もガンの手術を受けて以来、大学病院での受診とは別に個人的に毎年人間ドックを受けてきました。この人間ドックでの様々な検査によってガンなどの病気を早期発見し早めに手を打つ、こう考えでいたのですね。しかしながら、色々な本を読んだり、お医者さんから本音の話を聞くと、どうも人間ドックといのは、必要ないというか、受けない方がいいのではないかと考えるようになったのです。
勿論、人間ドックの色々有る検査で受けるべき検査もあります。しかしながら、それ以外の必要ない検査もして、長い時間拘束されて、しかも保険が効かず実費で料金を払うのはあまりにもバカらしいことだと思うのです。人間ドックの目的は、最初に書きました通り、ガンなどの恐ろしい病気を早期発見することです。
人間ドックのスタンダードコースの検査でガンを早期発見出来る検査は胃カメラだけであるんですね。ですから胃カメラをせず、代わりにバリウム検査をしているのなら、そんな人間ドックではガンを早期発見するのは難しいのです。一般の胸部レントゲン、エコー(超音波)検査、バリウム検査では、ある程度大きくなったガンしか対応出来ないそうであります。
そういえば私の友人でも、毎年人間ドックしているのに、ドックの数か月後ステージⅢのガンが見つかったことがありましたっけ。ですから、ガンの早期発見を考えるなら、胃カメラや大腸カメラなどの内視鏡検査をするべきなのです。そして内視鏡でカバー出来ない部位に対しては、CT検査が必要であるのです。人間ドックというのは、基本健康な人が受けるのが建前であります。ですから、あくまで自由診療であり健康保険は使えません。本人が身体の異常を訴えて、医師がその検査を必要だと判断すれば、胃カメラなどの内視鏡やCT検査は保険対象になります。
血液検査は、必要な検査であり、一般的な指標の数値に比較して病気の可能性を判断することは出来ますが、それは余りに大ざっぱなやり方であります。問題は血圧や悪玉コレステロールの数値ではありません。大体、高血圧や脂質異常で命を落とすことはありません。ただ血圧が高かったり、悪玉のコレステロール値が高かったりすると血管がボロボロになってしまうのです。血管の異常を発見するならMRI検査をすることが必要になります。
要するに人間ドッグのスタンスというのは、「今特に異常がないのだけれど、もし何かあったら嫌だから、全体的に調べてね。」というもので、余りに中途半端であるということです。それに私も以前そうであったのですが、自分の身体の現状を知るのが怖いということもあります。もしガンとか言われたらどうしようということですな。
早期に発見して早めに治療すれば、延命率が高いのですから(近藤誠先生の理論は違いますが)本当に必要な検査をすることが大切なんだと思います。ということで、私は人間ドックを止めました。今は大学病院の受診の際に担当医に言って、定期的に胃カメラとCT検査をしています。