週刊柏﨑 第456回_原発問題の行方

10年近くこのコラムを毎週金曜日に書いてまいりましたが、先週のっぴきならない用事でお休みさせていただきました。
楽しみになさっている方には誠に申し訳ございませんでした。今年一杯はこのような事があるかもしれません。何卒ご容赦下さいませ。

一週間経つと、本当に今は季節がガラッと変わります。何のことはない、関西は例年通り祗園祭で梅雨が明けました。そして今年は大雨に見舞われた九州地方もやっと今週、梅雨が明けました。被害にあわれた方々には心からお見舞い申し上げますとしか言えないのですが、予報によると、梅雨が明けても日本各地で突発的なゲリラ豪雨があるようですので、ご用心下さい。
外は毎日入道雲が出て夏真っ盛りという感じで、気温もうなぎ登りであります。先週はセミの声もいくらか遠慮がちであったのですが、今週はうるさいくらいの泣き声であります。各地で熱中症になる方が増えています。クロワール茶でしっかり、水分補給とSOD酵素で活性酸素除去対策をしてくださいね。
皆様お元気でお過ごしでしょうか。
うなぎ登りといえば、うなぎの値段もすごいことになっています。先日アメリカがワシントン条約でうなぎの輸出入に規制をかけようとしていて、尚更うなぎ好きの日本人にとっては厳しい状況になっているのです。世界のうなぎの内、70%が日本人によって消費されているのですから。
例年でしたら土用の丑の日目前の今頃は、うなぎの値段が一番上がる時期なのですが、流石にこの現在の値段ではうな丼に手が出せない人が多いのも事実で、うなぎの値段がわずかであるが下がっているそうであります。まあ今後世界中から日本にうなぎが入ってくることは間違いないと思いますが、元来私達が食しているのはジャポニカ種であって、海外のものとは違います。皮が厚く肉質が固かったら、それは多分外来種でありますので。
さて、日本各地で今後の原子力発電の依存度の意見会が開かれています。意見会に今後の10年間で原子力の依存度を0%、10~15%、20~25%という3パターンに分けて、それぞれを指示する一般市民より意見を聞くというものであります。今回問題となったのが、20~25%を主張する市民の中に、電力会社の社員が入っていたことです。私に言わせればそんなことは当たり前の話で、20~25%の原発依存度というのは、今後新しい原発を建設しなければ出来ない数字であって、今更そんな主張をするのは電力会社がらみの企業、そしてその関係者しかいない訳であります。前にも書きましたが、原発を廃止する事について「出来る、出来ない」という論点で議論すること自体がナンセンスです。要は国が主導して「ヤルかヤラナイか」ということなんです。原発をやめれば電力会社は何十兆規模で損を出すことになるので、どんなに反対されたって自らヤメるなんて言える訳はありません。
誰がこの莫大な損失を穴埋めするかが一番大きな問題であって、国がこのお金を出す決断をすれば、原発なんて多分すぐなくなります。そういうバックボーンを考えると、大飯を動かした関電がこの度、火力発電所を8ヶ所でしたか、止めたのが解ると思います。
でも国の方針を考えてみると、一番解るのが最近、定期的に起きているデモの扱いであります。毎週金曜日の夕方に、脱原発を訴える一般市民が首相官邸前に集まって行なうデモの参加人数の、主催者側の発表と警察側の発表人数の差と、マスコミの注目度です。この差があまりにも大きい。
たとえば6月29日の原発再稼動に反対するデモは、主催者側の発表は15~20万人、一方警察の発表は約1万7千人であります。その差はなんと約10倍。いくらなんでも、そりゃないでしょうという位のひらきです。ネット等で調べると、流石に20万人は大げさかもしれませんが、10万人以上は確実に参加していたということです。またマスコミの扱いも、つい最近まで大手新聞やテレビもほとんど無視状態か、小さく扱うぐらいでしかありません。
7月の中頃にあった代々木公園での反対集会も同様、主催者側17万人に対し、警察側7万人、それにこのところ、デモを行なうことを警察が露骨に邪魔してるっていうし、まあ簡単に言うと、国民の声は国としては無視するということ。
こう考えると、原発を廃止するなんて考えは国には多分ないとしか言えません。
野田総理はこのデモを見て、「大きな音だね」と言ったそうです。政権が変わろうとダメだし、脱原発を唱える小沢一郎氏や橋本徹氏が総理になっても、原発を廃止することは並大抵な事では出来ません。
前にも書きましたが、何十兆円のお金と国民生活を考える強いリーダーシップを持った政治家がいて、初めて可能なことであります

柏崎

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