週刊柏﨑 第796回 ゆでガエルになっている日本
10月も半分が過ぎて、急激に冷え込んできています。先週末に東海から関東、東北を直撃した台風一過後、本当に寒くなりました。
今年一番強力と言われた台風19号は、日本各地に多大な被害をもたらしました。この19号の特徴は風の強さもさることながら、半端ない豪雨を伴ったことです。神奈川県箱根では一日の降水量が922ミリと歴代一位を計測、また東京23区で初の大雨特別警報が発令されました。多摩川や阿武隈川、千曲川など180以上の河川で洪水や決壊を引き起こし、多くの死者や行方不明者をだす大災害となっています。被災地はまるで津波がきたような有様です。今週末には再び大雨が降る予報が出されていますので土砂崩れなどの二次災害リスクは未だ残っています。
台風が上陸中にテレビでは盛んに「命を守る行動をとって下さい」と放送していましたが、具体的に何をするか言わなければ、どうしていいか分かりません。被災した方にはお見舞い申し上げます、とともに不幸にも命を落とされた方々のご冥福を心からお祈りします。時節柄、いつもの御挨拶は割愛させて頂きます。
各地の住宅エリアにクマが出没しているのですが、とうとうエーエルの近所にもクマが出て大騒ぎになっています。なんでも1.5メートルのツキノワグマということで、近辺の小学校が休校になったり、警官が終日パトロールしています。笑っちゃうのが、多くのお婆さんが腰に鈴をつけて歩いていて、チリンチリン色々なところから聞こえてきます。
ラグビーワールドカップでありますが、とうとう日本は予選リーグの最終戦で強敵スコットランドを撃破して何と全勝でベスト8に勝ち進みました。元々世界のラグビーの勢力図はほぼ8強体制が確立されていて、長くその8強は変わることは有りませんでした。北半球にはヨーロッパに5か国リーグという対抗戦があります。イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、フランスの5か国が毎年総当たりで試合をしていて、歴史も伝統も実力も抜きん出ています。かたや南半球には、ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリアという3強がいてワールドカップラグビーはこの3か国が持ち回りで優勝しています。近年、アルゼンチンやイタリアなどが台頭してきていますが、それでも8強体制というのは揺るぎがないものだと思っていました。ですから、日本がアイルランド、スコットランドを撃破して8強に入った事は、番狂わせが余り無いラグビーに於いて驚嘆に値するのです。ベスト8で当たる南アフリカは、はっき言って強敵です。前回のワールドカップの予選一回戦で奇跡の勝利をあげましたが、9月に行った前哨戦で大敗を喫しています。日本VS南アフリカは20日日曜日の夜に試合があります。実は20日の1時と21時にQVCでNアセチルグルコサミンロコモディのオンエアがあり、21時のオンエアはまさに試合と重なってしまいます。まあ、私のオンエアはキツイですね。皆さん、コマーシャルの時間に少しだけチャンネルを合わせて頂けると有難いです。
今の処、えらい勢いでラグビー人気が拡大しているように見える訳ですが、この先、この人気が定着するかというとかなり疑問です。何しろ試合間隔が長いからファン以外は熱さが長続きしないです。ラグビーはルールが難しいというのも問題で、反則は余程ラグビールールに詳しく無ければ、まず良く分かりませんね。前に落としたり、前に投げたりしてはいけないというのは、唯一分かり易いのですが、これらの反則はペナルティーでは無く、相手側のスクラムになるだけでと、もうこのコラムをお読みのラグビーに興味のない方には「何のこっちゃ」と、訳が分からないと思います。学生の頃は、明早戦とかラグビー観戦に良く行っていたのですが、確かにルールをよく熟知して観戦していたかというと、それはないですな。あれだけ大きな電光掲示板があるのですから、反則内容とかをオンタイムで電光掲示板を使って説明するとかするといいと思います。
先日、新しい乳酸菌のサプリメントのプロモーションビデオを撮りに、デンマーク大使館に行って来ました。ご存知の通り、このサプリに含有している生きた乳酸菌と生きたビフィズス菌(プロバイオティクス)はデンマークが国家プロジェクトとしてコペンハーゲン大学病院と組んで培養した特別な菌です。このサプリメントを製造しているバイオケア社は元々デンマークが一部を出資して立ち上げた会社です。ですから、エーエルジャパンがそのプロバイオティクスを使っていることに対し、デンマークが協力してくれるのです。当日は、デンマーク大使館の広報責任者がインタビューに応じてくれまして、良いプロモーションビデオを撮影出来ました。順調にいきますと今年の終わりごろにイタリアの工場から商品が届きまして、無事通関出来ますと来年の1月位から皆さんにお届け出来るのではないかと考えています。
ユニクロの柳井社長が、今の日本について苦言を呈しています。この30年間、世界は急速に成長していますが、翻って日本は全然成長していなくて最悪になっていると柳井氏は言います。民度が凄く劣化しているのに、本屋には「日本は最高」とか「世界の人が尊敬する日本」とかという本が並んでいて、柳井社長はいつも気分が悪くなるそうです。確かに、私も日本という国が政治も経済も民度もどんどん低下していて、それなのに誰もそのことを考えていないとかいうことにチョットムカついていたりするのです。前にもこのコラムで書いたのですが、1990年にバブルが崩壊した時、日経ダウがつけた最高値が39000円位、その時ニューヨークダウは2700ドル、今ニューヨークは27000ドル、10倍になっています。それだけじゃない、GAFAと言われるグーグルやアップル、アマゾン、フェイスブックはそのバブル以降に生まれた若い企業です。アメリカのことをとやかく言う人がいますが、でもアメリカは凄いです。稼ぐ企業や仕組みがドンドン生まれてくるんです。柳井社長が真剣に言ったところで多分日本は変わらないし、変われません。政治家が商売になっているから、今のままが一番居心地がいいですね。政治家が日本を根本から変えないと、変わりませんね。ウチの息子にはいつも言っています。「新しいビジネスモデルを考えろ」って、彼なりに考えているのかも知れませんけど、一回しか無い人生なんですから、周りに埋没しないで欲しいですね。