週刊柏﨑 第392回_ポジティブリスト制度

今週は大雨にたたられた1週間でありました。実は週始めから九州に出張したのですけれど、新幹線が一時運休になる程の雨量でありました。初めて九州新幹線に乗ったのですが、以前は博多から熊本間が特急で約1時間20分程かかっていたのが、なんと最速で約25分と驚く速さであります。行程としては、トンネルと防音壁だらけであって、風景を楽しむことはできないのですが、あれだけ所要時間が短縮されれば、全く問題ありません。
新幹線の開通前までは、大抵飛行機を使って京都から熊本に入っていたのですが、京都から伊丹空港に行く時間と熊本空港から熊本市内に行く合計約2時間と飛行の待ち時間を考えると、新幹線を使った方がむしろ早いのかもしれません。
今回の九州新幹線の開通が不運なことに、東北大震災と重なってしまったために、大きく報道されることはありませんでしたが、ゴールデンウィーク中は、唯一全国のJRではこの九州新幹線だけが混み合っていた模様です。
九州新幹線は東海道や山陽新幹線と違って、ハングルとマンダリンの社内放送がありましたが、残念なことには、それらしき旅行者を目にすることはありませんでした。
皆様お元気でお過ごしでしょうか。
九州は博多にしても熊本にしても、関西同様、東京のような節電による暗さはないのですが、夜の街には人出が全くなく、飲食関連は全国的にしんどい状況が続いているようです。
さて、皆さんはポジティブリストというものをご存知でしょうか。このポジティブリストというのは、今の世の中、色々な食べ物を私達が食する時に残留農薬というものが避けて通れないなら、少量であればそれはしょうがないということで、決められた残留農薬の上限数値以下であれば食べてもOKということを許可した、それは画期的なものであったのです。
従来の考え方は、「ネガティブリスト制度」という考え方が主流で残留農薬が設定されていた250種の農薬と33種類の動物用医薬品以外の農薬が残留していても、基本的には販売禁止などの規制はありませんでした。
クロワールプラスやクロワール・アイネオでは、6年間残留農薬の検査を毎年実施していて、そのフリップをQVCさんのオンエアで出していますので、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、このポジティブリストが施行されたのが2005年、今から6年前であった訳です。
しかしながら、クロワールシリーズの農薬のフリップには検査した500種もの農薬が検出されずというものであって、これではポジティブ(積極的)というよりも、はっきり言って、ネガティブ(消極的)であるのです。なぜこんなことを言うのかというと、このポジティブリストというのが、現在はほとんど実施されることなく、またそのリストが消費者に知れることもなくなっているのです。
要するに、消費者としては農薬は1ピコグラムでも「イヤ」という考えがあるのです。この制度が施行された2005年当時、エーエルジャパンはある大手のサプリを製造していまいした。当然、大手の会社の担当者からその製品のポジティブリストの提出を求められました。
このポジティブリストというのは、本当に面倒なシステムであって、サプリとしての商品を検査するのではなく、含有する成分主々の農薬検査を出さなくてはならないのです。一つのサプリに30種類の成分が入っていればポジティブリストは30種類いるのです。私は手始めにその中の一つの成分を製造している誰でも知っているある上場会社にポジティブリストの提出を依頼したのですが、「出すつもりは今も将来もありません」という回答。そのあとも他の成分に関してポジティブリストを出した会社はありませんでした。
まあ、本当に困ってしまって、正直に大手メーカーの担当者にいうと、「もういいです」と言われました。
よくよく聞くとその大手メーカーがOEMで作っている商品、そして代理店として販売している商品(多分数百以上あると思います)について、ポジティブリストを提出したところは1社もなかったということです。
だからといって、恐らく少量なりは皆さんが摂っている食べ物に農薬は入っているのです。
今週、足柄茶として知られる神奈川県産のお茶からセシウムという放射能物質が550ベクレル~570ベクレル検出されて、出荷停止になりました。すでに出荷した製品にも回収命令が出たそうです。検出限界数値は500ベクレルです。
また、日本一のお茶の産地静岡でも今話題の浜岡御前崎のお茶でも約41ベクレルのセシウムが検出されました。こちらは500以下ですからまったく問題ありません。しかも、これらは茶葉の状態での数値であって、煮出したものではありません。
私達は知ることにより、いつもは感じてない危険ということに対し敏感になるものです。
しかしながら、多分私達は中国やロシアの核実験の影響で今迄それなりに放射能が付着した食物を食していると思うのです。ポジティブリストは業者の思惑でほとんど消費者にとって機能しなくなってしまいましたが、私はそれでいいと思います。
日本人はあまりに過敏に行動し過ぎるからです。
このお茶の件もそうですが、しっかりとした政府としての見解を出すべきです。それが風評危害をも未然に防ぐのです。

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クロワールカフェ:http://www.al-japan.com/movie/index.html
楽珍堂:http://www.rakuten.ne.jp/gold/al-japan/movie/index.html

柏崎

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