【第929回】中国のバブル崩壊について
8月も中旬を過ぎ、お盆も終わりました。自転車並みのスピードの台風が関西、東海地方を直撃し大きな被害をもたらしました。
京都の夏の風物詩である「大文字焼き」も開催が危ぶまれていましたが、無事執り行われました。久方ぶりのフルスペックの
「大文字」ですのでかなりの人出であったようです。私は早めに帰宅し。京都テレビで鑑賞しておりました。
「大文字」が終わると、基本京都は秋ということになるのですが、まだまだ暑く日中はゆだるようです。それでも台風明けは夜に犬の散歩に出ますと幾分風が涼しく、少しづつですがコマーシャルのように短い秋に近づいているのでしょう。
これだけ暑いと、地球温暖化という言葉がホンマ現実味を帯びてきます。実際、海の環境は陸以上に温暖化の影響を受けているようです。なんでも海温が高すぎて魚が大きくならないそうで、DHAEPAを摂る魚油の原料のイワシが捕れなくなって、深刻な状況だとか。
まあ、それでも今なお藻由来ライフズDHAEPAの方が全然原料価格は高いです。
皆さん、お変わりなくお過ごしでしょうか。
政府は、今月末から原発汚染処理水の海洋放出を始めるようです。確かに、溜まりに溜まった放射能汚染水をどうにかしなければならないのです。だからといって何百倍にも薄めて「もう安全だから大丈夫」と言って海に流すと言われても水産関係者は簡単に承諾出来ないと思います。風評被害と言ったところで、中国や韓国といった近隣諸国は日本からの水産物の輸入を禁止しました。水産事業者にお金を配ったところで、あくまで一時的だし、対外的には全く承認されていない訳で。安全であるという科学的なエビデンスとしっかりとした説明が必要でしょうね。
政府税調が言っている「サラリーマンを狙い撃ち増税」でありますが、一気に下落した支持率にビビった岸田首相は「考えていない」と否定しました。まあ、日本の一般ピープルは完全に与党からなめられていて、多分今をやり過ごせば支持率も回復し、何とかなるさという考えが見え見えです。実際、今の賃金が上がらないことの元凶である「非正規雇用の拡大」をしても、防衛費拡大増税をしても与党は選挙で負けなかったのです。今回の件だって岸田首相は否定はあいたけれど絶対の心の中では舌を出して高を括っていますね。
それを許したら、必ず政府税調はサラリーマン増税をします。自民党の女性議員がフランス視察という名目で、税金で観光旅行して、それをご丁寧にSNSで挙げて、叩かれています。怖いのは、それを平気でSNSで国民にアピール出来るという政治家としての感覚です。今の国民の現状を全く理解していない、そんな政治家が日本を良く出来るはずが無いのです。
かんなことをされても、日本の政治が変わらないなら、それは国民の責任でもあると思います。
確かに、現在自民党に対抗するしっかりとした野党が見当たらないというのが辛いところです。大体、今野党の有力どころは一貫して反共産党、その共産党も令和山本以外は反目というスタンスですから、こんな状況の自民党でも負けるというイメージがわいてこないのです。インフレで不況の日本、未来は良くないと思います。
今巷を賑わしているビックモーターやジャニーズ問題も基本根っこは同じだと思っています。ヤバい事、触れたくないことは基本無視、黙殺するというのが日本のオーナー企業のスタンスです。それこそビックモーターは数年前、ジャニーズ問題は数十年前から取り沙汰されていて、実際ジャニーズ問題は裁判で性的虐待があったことが認められているにも関わらず、スポンサー企業もメディアも沈黙、これではこれら企業に自浄作用を求める方がおかしいのかも知れません。
それでもビックモーターがやっていた修理費用の保険請求や高金利ローンなどは最早詐欺、ジャニーズ問題は国連も問題視した性的虐待です。こんな犯罪と言われるような問題を何故メディアは沈黙したか、それは黙っていた方がメディア側にとってメリットが有るからです。ビックモーターはコマーシャルなどの宣伝広告費を落としてくれる大手の顧客ですし、ジャニーズ事務所は番組制作に欠かせない人気グループやタレントの供給元です。まあ、社会の木鐸としての存在意義は有りませんね。
中国の不動産大手の恒大集団という企業が破綻しました。負債総額が驚きの49兆円、日本の国家予算よりなんぼか少ない位という巨額の負債です。中国ではまだまだ不動産破綻は始まったばかりという声も有り、正に中国経済のブラックホールとして、全く今後の中国がどうなるか分からないというのが現状です。
バブルの崩壊というのは、私も経験して痛い目にあったのですが、今回の中国のそれは日本と桁違いのものです。なんせ、中国各地で何百万戸とも言われているタワーマンションの建設工事がストップして、多くの人が「お金を払ったのにマイホームを手に入れることが出来ない」という状況なのです。これらの未完成マンションの購入者は中国政府に救済を求めていますが、難しいでしょうな。まあ、あの日本のバブル崩壊の時は、日本の業者はマンションを作ってからコケタ訳で、その点は、日本の企業は日本らしいと言えばらしいのです。だからこそ、中国の現状は悲惨といえば悲惨です。今、コロナ後日本への中国人の団体旅行が解禁になって、インバウンド消費に期待する関係者が多いですが、正直キツイのでは無いかと考えております。
あのバブル時代、バブルに踊った企業や個人がパンクして、その不良債権を金融機関が隠して、最後は処理を出来ずに潰れるまである程度タイムラグが有りました。そして、バブルが崩壊して日本は失われた30年と言うくらい。低迷し今なお浮かび上がれないのです。
負債総額から考えると、中国のバブル崩壊は日本の比では有りません。何も手を打たないと、中国経済はとんでもないことになると個人的には思って居ります。経済というのは実は単純で、お金さえあれば回ります。中国政府が人民元を刷りまくって、不動産会社を救済すればストップしていたタワーマンションの建設も進み、個人はマイホームを手に入れることが出来るのです。実は、中国はずっとバブル崩壊になりそうなとき、この方法で乗り切ってきたのですね。その結果、企業の債務は天文学的な金額となり、今回の莫大な負債となりました。本来なら、お金を刷りまくってばら撒けば、中国の通貨である人民元は暴落して、国内は超インフレになります。まあ、それを隠していたのが中国への海外からの投資と中国人の旺盛な個人消費という経済力でした。
今回はコロナの影響と習主席の強引な外交で、その経済力が失われています。多分、中国は何も出来ないのでは無いかと、そうなった時に、正に日本のバブル崩壊と同様、金融機関のパンクが始まります。大きくなった中国経済の破綻は、世界同時不況を招き、元々何も良くなっていない日本経済はとんでもないことになるのではないかと恐れています。